弦楽器 図鑑

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ギター guitar

私(このサイトの作者)の個人的趣向があるのですが、主にアコースティックギターを弾いて歌うミュージシャンを描いてみました。 すべてがアメリカのミュージシャン・・・と思いきや突然、高田渡も登場したりしております。


(1909年5月生まれ)
ギブソンのアーチトップ・ギターを弾くメイベル・カーター
メイベル・カーター

メイベル・カーター(Maybelle Carter)は1920年代、1930年代に活躍した歴史的バンド、カーターファミリー(The Carter Family)のメンバー。 多くの名曲を残し、例えば「キープ・オン・ザ・サニー・サイド」は日本では「陽気に行こう」という名で歌われている。
 彼女は革新的とまで表現される方法でギターを弾いた。低音部をベースとメロディ、高音部を和音で弾く演奏スタイルである「カーターファミリー・ピッキング」は、今も受け継がれた演奏方法。 フラットピックで弾く方法もカーターファミリー・ピッキングと呼ばれていたりするが、これはオリジナルな奏法とは異なる。メイベルは親指で低音、他の指で高音部を弾くフィンガリングであり、フラットピックは使わない。
 18歳の頃から歌手として歌い始め、カーターファミリー解散後も60歳ごろまで娘さんと共に音楽活動を続けた。
 ちなみに、ギターはギブソンのアーチトップ・ギターL-5シリーズ(サウンドホールがf字で、表面板が膨らんでいる)。エレクトリックではない純のアコースティックで、このタイプのギターは今では珍しい。


(1912年7月生まれ)
ギターを弾くウッディ・ガスリー Woody Guthrie
ウッディ・ガスリー

ウッディ・ガスリー(Woody Guthrie)は1930年〜1950年ごろ活躍したアメリカのミュージシャン。 20歳前にはアメリカ中を一時雇いの労働者として放浪。 20歳を少し過ぎたころよりフォークソング(公民権運動や反戦運動を表現する唄でプロテスト・ソングとも呼ばれた)で有名な歌手となった。 最も有名な歌に「我が祖国(This land is your land)」があり、今なお、たくさんのフォークシンガーが歌い続けている。ボブディランにも大きな影響を与えた。


(1919年5月生まれ)
ギターを弾くピート・シーガー(Pete Seeger)
ピート・シーガー

ピート・シーガー(Pete Seeger)は、「花はどこへ行った (Where Have All the Flowers Gone?)」「天使のハンマー (If I Had a Hammer)」など、 世界に知られるアメリカの伝統的な唄の作者でありシンガーである。ギターのほかにバンジョー(彼が考案したロング・ネックバンジョー)を弾く。
 オバマ大統領就任記念コンサートでは、ウディ・ガスリーの「我が祖国(This Land Is Your Land)」を歌った。なんと、このとき90歳である。2014年1月27日に亡くなった。


(1923年3月生まれ)
ギターを弾くドク・ワトソン(Doc Watson)
ドク・ワトソン

ドク・ワトソン(Doc Watson)は、盲目の天才ギタリストとして名高い。アコースティックギターをフラットピックで弾く演法ではこの人の名は必ず出てくる。 いわゆる「早弾き」とか呼ばれているが、素早く弾くことだけが偉いわけではない。ドク・ワトソンは超絶テクニックで正確でいい音を出す。
2012年5月に亡くなった。


(1923年3月生まれ)
ギブソンのギターを弾くウェス・モンゴメリー(wes montgomery)
ウェス・モンゴメリー

ウェス・モンゴメリー(wes montgomery)は、アメリカのジャズギタリスト。2本の弦を使い1オクターブ違いのユニゾンでメロディを弾く(オクターブ奏法)は特に有名。
ギターの練習を始めたのは彼が20歳というからとても遅い。それなのに、ウェスはジャズ・ギターの演奏スタイルを大幅に進化させギターをジャズに浸透させることに大きく貢献した。 偉大なギタリストとしてその名は忘れられることはない。
1968年6月に亡くなった。


(1923年9月生まれ)
ハンク・ウィリアムズ(Hank Williams)
ハンク・ウィリアムズ

ハンク・ウィリアムズ(Hank Williams)は、29歳の若さで亡くなったが、カントリー&ウェスタン音楽の歴史において最も重要なミュージシャンと云われている。 現在でも多くのミュージシャンが彼の曲をカバーしている。ジャンバラヤ(Jambalaya)は、CCR(Creedence Clearwater Revival)やカーペンターズが歌ってヒットした。

IROMBOOKも独自ので日本語カバーしている。
♪ IROMBOOKのジャンバラヤ Jambalaya


(1924年6月生まれ)
チェット・アトキンス(Chet Atkins)
チェット・アトキンス

チェット・アトキンス(Chet Atkins)は、カントリー、ジャズはもちろん、ロック音楽をアコースティックで演奏するなど多彩である。 エレクトリックギター、スチール弦のアコースティックギターからクラシックギターも弾きこなす。クラシックではアンドレス・セゴビアにも影響を受けたという。


(1933年4月生まれ)
ギターを弾くウィリー・ネルソン(Willie Nelson)
ウィリー・ネルソン

ウィリー・ネルソン(Willie Nelson)といえばカントリーのイメージが強いが本人はジャンルなんかあまり気にしていないのだろう、いろんな唄を歌ってる。 1980年代にソニーのオーディオのテレビCMで「ハーバーライト」を歌ってたのを知ってる方もおられるだろう。音響表面板が傷だらけのオンボロ ギターは彼の風貌によく似合っている、かな(アラごみと間違われるようなオンボロギターだけど このイラストは ちょっと小ぎれいに描いている)。
IROMBOOKもハーバーライトをカバーし録音している
♪ IROMBOOKのハーバーライト Harbor lights


(1938年5月生まれ)
ギターを弾くピーター・ヤーロウ(Peter Yarrow)
ピーター・ヤロー

ピーター・ヤロー(Peter Yarrow)は、もとピーター・ポール&マリーの一員。代表作の一つ「パフ」は誰もが聴いたことのある歌。優しい歌声はおじちゃんになっても変わらない。 2013年、日本に表敬訪問し下村文部科学大臣の前でギターを弾きながら歌ってくれたのには、驚いた。


(1941年1月生まれ)
ギターを弾くジョーン・バエズ(ジョーン・チャンドス・バエズ)
ジョーン・バエズ

ジョーン・チャンドス・バエズ(Joan Chandos Baez)はアメリカの女性ミュージシャン。 「朝日の当たる家」「ドナドナ」「500マイル」など、アメリカの伝統的な唄で世界的フォークソング・シンガーとなった。マーチンの小柄なギターを弾く。
 レコード ジャケットの若いころの写真は黒くて長い髪。おばさんになってのこのイラストはちょっと別人と思われるかも。


(1943年12月生まれ)
ギターを弾くジョン デンバー(John Denver)
ジョン・デンバー

ジョンデンバー(John Denver)が生きていたらもっともっといい唄を私たちにきかせてくれただろう。 「故郷に帰りたい」「太陽を背にうけて」「悲しみのジェット・プレーン」・・・どれをとっても他のシンガーには真似のできない「しみる唄」を聴かせてくれていた。1997年10月12日、飛行機事故で亡くなった。


(1947年11月生まれ)
ギターを弾いて歌う 加川良
加川良

加川良は、1970年代からのフォーク・ソング全盛期の代表的なシンガー。

 死んで神様と言われるよりは 生きてバカだと言われましょうよね
 きれいごと 並べられた時も その命を捨てないようにね
 青くなって尻込みなさい 逃げなさい 隠れなさい
教訓T」を歌い始めたのは、22歳ごろのはず。若いころから一味二味違う才能があった。60歳を超えても、なお自分流の詩を歌い続け、ポップな唄に流されることはなかった。
2017年4月に亡くなった。


(1948年11月生まれ)
ギターを弾くグレン・フライ(Glenn Frey)
グレン・フライ

グレン・フライ(Glenn Frey)は、イーグルスの一員だったが2016年1月に亡くなった。 デビュー当時の名曲テイク・イット・イージー(Take it easy) は、中年になっても歌いつづけ、時代を超えた名曲にしている。
ギターはアコースティックもエレクトリックも一流であり、鍵盤楽器も得意。


(1949年1月生まれ)
ギターを弾く高田渡
高田渡

高田渡(たかだ わたる)は、川柳のような内容を唄にして語る吟遊詩人といったところか。まったりと生活を歌で届ける「本物の(本来の)フォークシンガー」である。 「詩」が中心でありメロディは付属しているだけかもしれない。渡ファンは「詩(うた)」を聴いているのである。2005年4月に亡くなった。
 ちなみに、このギターはYAMAHAのギター(特注)のようで、本当は14本までしかフレットを打っていない(イラストではサウンドホール付近までフレットを描いたけど)。 このギターはミュージシャンである息子さんの「漣さん」が受け継いでいるみたい。


はじく

こする

たたく