撥弦楽器:弦をはじく楽器
指やスペクトラム(ピック)などで弦をはじいて音を出します。空洞の箱によって音を増幅しますが、音響ボディ表面は「木の板」または「獣の皮」をはったものに大別できます。
形状は、慣例的にそれぞれの楽器の代表的な名前を用いて「チターの仲間」「ハープの仲間」「リュートの仲間」に分けることができます。
チターの仲間
弦楽器の中では単純な構造で、音響ボディの表板に並行に弦を張っています。弦楽器ですから最低でも1本の弦が必要ですが、音響ボディを大きくすれば弦の数を増やすことができるので チターの仲間は100本以上の弦を持つものもあります。
チターの仲間はもともと単純な構造なのですが、ハープシコードやスピネットのように鍵盤がついて複雑な構造をしたものも開発されてきました。
ハープの仲間
音響ボディから飛び出すように弦を張っています。弦のまわりには空間があるので両手を使って弦をはじくことが可能です。
また、一般的にハープとよばれていますが、リラの形をしたものがあります。リラは、チターの仲間と同じ様に音響ボディと並行に弦を張っていますが、本体から伸びた「神社の鳥居」のような枠組みで弦を支えています。
リュートの仲間
音響ボディの表板と並行に弦を張っていますが、ネック(棹)をそなえているのが特徴です。ネック上で弦の長さを調節して音の高さを変えることができるので弦の本数が少なくても思い通りの音が出せます。
和音(コード)を鳴らすことが得意で、アルペジオやリズムカルな演奏も比較的簡単に習得できるので、歌の伴奏にも多く使われています。
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